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評価:
¥ 420
(2008-05-26)
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Beautiful Sunset 小玉ユキ短編集2
小玉 ユキ著、フラワーコミックス/小学館
「アダムとイブの隙間を埋めるものって なんなんだろうね?」
2000年〜2003年にかけて他誌で発表された、5つの短編を収録。
初期であればある程、エッジが効いているのが面白いです。
現在連載中の「
坂道のアポロン」なんかは、反対に泥臭い感じがするんですけどね。
個人的には、
短編集1作目よりも好みの話が多かったように思う。
どの話も変わった切り口で描かれていて、荒削りながらも小玉ユキの魅力がたっぷりでした。
「Beautiful Sunset」は、唯一の前後編となる表題作。
数学の先生に恋をしている中学生の女の子。
彼女の心情を、クレーンがある街の風景と重ね合わせて鮮やかに描き出しています。
これは、ものすごくキュンとさせられた。大人ってズルイよねえという話。
「柘榴」は、デビュー作。この頃からモノローグの使い方が確立されてるのに驚く。
「さくらんぼうの宴」は死期が近いおじいさんを拾った夫婦の話。
おじじに対する妻の接し方が好きです。流木のような〜という比喩が良かった。
「満員電車のススメ」満員電車内の距離から、男女の距離へと繋げるのが上手い。
「ゆびきり」10年後に関係を持つ事を約束したが、彼女はすでに結婚していてという話。
導入部のインパクトと、苦さと甘酸っぱさが同居している感じが何とも言えない。
最後に、「flowers(小学館)」で描くようになった経緯が書かれていますが、
持ち込みをした雑誌が立て続けに休刊になり、途方に暮れていた所に連絡があったそうで。
ゴミ行きの雑誌の中から、小玉さんの作品に目を留めた編集さんは慧眼だ。
そろそろHDDレコーダが一杯になって来たので、新番組が始まる前に整理をしなければ。
>>>先日の査収物
【CD】the sum/LAST ALLIANCE
おお、ジャケット格好いいな。
前作から約1年半、メジャー移籍後初となるアルバム。
中盤〜ラストの「群青海月」までの流れはかなり良かったけど、前半は微妙かなあ。
ちょっと明るすぎるというか、ポップすぎる感じがする。
私は、2ndの時のような、もっとハードな奴が聴きたいんだよね…。